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2012年03月15日

不胎化…非不胎化…【鷹鳩】

ドル円の値動きが激しいですね。こんなこと本当に久しぶりな気がします。
世界的な金融緩和で円キャリートレードの復活、なんて話もあります。
個人的にもそんなマーケットの見方には賛成です。

加えて、米国の金融政策。
更なる緩和策でドル安の連想が一転。
インフレを気にするようになり、非不胎化QEなんて言葉も出てきています。

コラム:ドルは85円突破も、FRBの景況感や不胎化QE観測で(ロイター)
外為市場でドル高/円安が進んでいる。13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米連邦準備理事会(FRB)が米経済の先行きを小幅上方修正し、ゼロ金利政策の時間軸短縮の思惑が市場で浮上。さらに一部で報道された不胎化した量的緩和(QE)に対する観測も加わって、2年米国債利回りが上昇し、ドル買いの材料になっている。

4月のFOMCで不胎化QEの採用が議論される可能性があり、しばらくはドル高/円安の圧力がかかりやすくなり、ドル/円が昨年4月以来の85円突破を記録する可能性があると予想する。


不胎化QE…なにやら耳慣れない言葉ですが…。

今までFEDが金融緩和をする際に国債の買い入れを行い資金を市場に流していたわけです。
世の中で出回る資金の量を多くしてお金の巡りを良くする…。これがQEです。
ただお金の量が増えると…インフレになる可能性があります。原油も上昇していますし。
なので、国債の買い入れとともに資金の吸収をしてしまおうというのが不胎化QE。
長期の国債を買い入れて、短期の資金は吸収するのです。
インフレの胎化を無くすので不胎化と言うのでしょう。


さて、今までのQEと異なり市場に出回るお金の量は変わらない…。
となるとドルの価値も変わらないよね? ということで、今までの逆戻しが起きてドル高になっています。
ドル円も上昇していますが、EURやCHFなどに対してもドルが上昇していますよね。

ただ…不胎化QEの話はあくまで新聞の報道ベース。
FRBが実際にそういうオペを行うかどうかは分かりません。
逆にこれが肩すかしだった場合…今度はドル高の逆回転でドル安になるという…ね。


ギリシャ問題から各国中央銀行の金融政策にテーマが変わったと考えます。


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posted by CFD at 21:36 | Comment(0) | 投資と経済

2011年12月08日

EFSF格下げならレバレッジ効かず【鷹鳩】

S&Pによる欧州イジメが止まりません。

先日にはユーロ圏15ヵ国をネガティブウォッチにしたことに続いて、その後はAAA格を持つ6ヵ国がのいずれかが格下げされれば、EFSFのAAAの格付けも失う可能性があると指摘しました。

「当社が現在行っているEFSF保証提供国の『AAA』ソブリン格付け見直しで、1国以上の引き下げを決めた場合は、EFSFの長期信用格付けを1または2段階引き下げることがあり得る」だそうです。

現状、AAAを持つ6ヵ国はドイツ、フランス、オランダ、フィンランド、オーストリア、ルクセンブルクです。
このうち、フランスは2段階の引き下げもありうべしとのことなので、最低でも1段階は格下げされると見ておいたほうがいいでしょう。

EFSFはすでに問題欧州諸国救済のため4回起債して資金調達しています。
AAAを持つ6か国の保証があるので、EFSF債の格付けはもちろんAAA。
世界各国がEFSF債を購入しています。もちろん、日本も…。
これがAAAを失うとなると、事情はちょっと異なってきます。
より高い利回りが必要になるのはもちろん、規定でAA格であれば購入できる金額が制限されたり、あるいはまったく購入できなくなる可能性もあります。
EFSFは資金調達コストも高く、調達金額も減額…という事態に陥ります。
EFSFが機能するためのレバレッジ…。要は、他人からお金を引っ張ってきて救済費用に充てる、という計画が崩れてしまうのです。

こんな記事も出てます。

ユーロ圏格下げならEFSF融資能力は危うい(WSJ)

さらにこんな記事も。

欧州中銀当局がユーロ圏分裂を想定、システム保護を優先へ(ロイター)

ユーロ圏の中央銀行当局者によると、中銀当局は金融システムへのショックがユーロ圏分裂につながる事態を想定、そのような場合は域内のシステム保護を優先課題と認識している。

域内のある中銀当局者は、周辺国の銀行システム崩壊がユーロ圏が、現在の形から分裂するきっかけになる可能性があると指摘する



もう当事者の間では、ユーロ分裂もシミュレーションに入っているってことです…。
ありえないことが起こるのが金融市場ですよね…。


さて、大事なECB理事会、首脳会議ですが、何か対応策は出るでしょうか…。



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posted by CFD at 18:15 | Comment(3) | 投資と経済

2010年05月06日

ギリシャの窮状【鷹鳩】

GW明け、さっそくEURがぶっとびましたね。1.30どころか1.27台ですから、もう酷い。去年の秋ごろには1.5台まで行った気もするんですが、いやはや…。

でもって、EUR暴落の立役者ギリシャではこのような惨状になってます。




なんてったって、ギリシャ国民の3割が公務員ってな話ですから、増税だ、給与3割カットだ、って政策で言われて反対派で集まればもう数百万人単位のデモになるわけです。

百万人って三国志の大戦並みですね…。

ランケンさんのドイツ/PIGSスプレッドはますます利を伸ばしているんじゃないでしょうか?

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そんな中、ギリシャは5月19日に国債の大量償還があるんですが(つまりこの日までに資金を引っ張り出さないと国家が破産してしまう)

ギリシャには国債償還する資金ない−財務相が議会で説明(ブルームバーグ)

ギリシャのパパコンタンティヌ財務相は、同国には月内に期限を迎える85億ユーロ(約1兆200億円)の国債を償還する資金がないと述べた。同相は6日に議会で、ユーロ圏諸国などによる救済パッケージが必要なのはこのためだと説明した。


( ゚д゚)ポカーン

オイオイ…開き直っちゃってるよ、財務相(笑)

「返せねぇもんは返せねぇんだ。踏み倒されるのが嫌なら金貸してくれ!!」ってことですね、わかります。

とまぁ、末期的な症状な中、増税・給料カットでデモ・暴動で公的機関が麻痺、外貨の稼ぎ頭の観光だってもう駄目でしょう。危なくて誰も来ない。

さらに言うと、ギリシャを救済する側の国(ドイツやフランスetc)の国民は、このデモを見てどう思っているんでしょう?

他所の国のために税金を投入して救済してあげるのに、給与カットに怒り心頭なデモ隊を見て何を感じるのでしょう?

ちょっと世の中が虚しくなる一幕です。



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posted by CFD at 21:42 | Comment(0) | 投資と経済

2009年02月17日

インフレと金(gold)【ランケン】

金価格が上に抜けつつありますね。現在1オンス960ドルで、市場最高値の1オンス1000ドルを目指す勢いです。理由の1つとしては、デフレは回避できそうだとの市場の考えもあるようです。

インフレと商品の関係を今日は書きましょう。商品価格って言うのは基本的にインフレと関係が深いです。インフレって物価が上がる事を指しますが、物価が高くなるというのは逆に言うと貨幣の価値が下がる事を意味します。例えば、コーラ一本150円とすると、インフレで物価が上がると翌年160円になるかもしれません。同じ150円でもコーラ買えなくなりますね。通貨の価値が下がっています。

同様に1オンス960ドルの金はインフレして物価が上がれば1年後1オンス1060ドルになります。コーラと違って、金には取引市場があります。そうすると、市場はインフレしそうだとなれば予め商品を買おうという圧力が働きます。結果として金の価格が上昇します。

デフレとなるとどうなるかというと、反対が起こりますね。従って商品市場価格は下落の圧力がかかります。逆に言うと、商品価格が上がるって言うのは今後インフレすると見られてる事を意味します。通貨側(ドル側)から見ると、今年は960ドルで1オンス買えたのですが、来年は1オンスも買えなくなっちゃいます。つまり通貨の価値が下がっています。

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さて、今回の金融危機でバブルが弾けて先進国は大きな痛手を受けました。日本はバブル崩壊後にデフレになって、失われた10年とか言われます。一度デフレが始まるとデフレスパイラルに陥り、不景気が長期化してしまいます。日本の不景気が長期化しているのはデフレを食い止められなかった事が原因だとされています。

このため、アメリカや欧州ではデフレをなんとか食い止めインフレにしようと必死です。インフレにするにはどうすればいいかというと簡単に言うとお札を刷って増やせば貨幣の価値が下がります。従って、モノの価値が上がりインフレになります。これが現在各国政府が行っている事ですよね。

貨幣においてインフレを相殺するのは一般的には金利です。たとえ、2%インフレしてもドルに2%の金利が付けば、同じものを買えるから構わないわけです。ところが、今は異常事態。金利も付きません。にも関わらず上で言うように政府はインフレを起こそうと必死になってる。どうしても、金などを今のうちに買っておいた方が有利だって事になります。従って金上昇の圧力となります。

と言うわけで、金は現在かなり底堅く、今後も当面は底堅く推移しそうです。もっとも、現在各国で行われている財政政策が失敗してデフレ懸念が出てくる場合は逆になるかもしれませんのでそこは注意して見ておく必要があります。まーこれだけドルを注入してインフレにならなかったら偉い事だと思いますけど。ランケンはどっちに言っても構わないようにプラチナは買って金は売ってます。今のところ予定通り順調です(笑)。プラチナと金の価格差がまただいぶ開いてきましたね。

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posted by CFD at 21:01 | Comment(12) | 投資と経済

2009年01月04日

世界のインフレターゲット

景気とインフレと金利の記事でも書きましたし、CFDで世界の株や債券などに投資するに際しては、インフレと言うものを理解しないといけません。

インフレが極端に高い国は健全な成長が難しくなりますので、CFDで売るか買うかの重要な判断の1つになります。最近だったら、トルコあたりが個人的には思い浮かびますね。トルコはインフレが強く、財政状況も悪かったにも関わらず成長率もそれほど高くなかったため、金融危機で通貨も株価もかなり大きく下げました。こういうところではCFDで売り建てしとくという戦略は有効でしょう。(南アフリカあたりもあるのですが、トルコほど脆さを感じませんでした。実際、南アフリカの株価は金融危機に際しても日経平均ほども下落しませんでした。)

さて、世界の中央銀行の主たる役割はインフレを抑制しながら健全なる成長を達成する事にあります。インフレを抑制して成長するために政策金利を上げたり下げたりしている訳ですが、そもそもインフレって何%ぐらいが適当なのってかなり難しい議論です。

下に各国のインフレターゲットをまとめてみました。(2008年現在で中長期的な経済状況により見直しが入ります)

インフレターゲット 備考
オーストラリア
2-3%
平均
ブラジル 4.5±2.0% 2008年
カナダ 1-3% 2011年末まで
ユーロ 2%以下 ユーロ全域、中期的に見て
アイスランド 2.5±1.5%
インドネシア 6.5±1.0% 2008年
メキシコ 3.0±1.0%
ニュージーランド 1-3% 中期的に平均して
ノルウェイ 2.5% 1年から3年の中期で
南アフリカ 3-6% CPI
韓国 3±0.5% ヘッドラインインフレ2007年から2009年の年率平均
スウェーデン 2±1.0%
スイス 2%以下
タイ 0-3.5% 四半期毎コアインフレ平均
トルコ 4±2.0% 2007年から2009年
イギリス 2±1.0%


こうして並べてみるとなかなか面白い気がしますが、やはり新興国は高めで5%程度のインフレは許容しています。一方で、先進国は2%前後が多いようです。これは、各国の潜在成長率にも大きく関係があり、GDPが年率2%で成長する平均的な先進国が5%のインフレを許すわけにはいきませんし、5%で成長できる新興国が2%のインフレでは足りません。そのため、各国の成長率にあわせたインフレ率が概ね決まります。

インフレって言葉は日本ではあまり大きな問題には最近なっていませんが、日本は例外的で世界の多くの国でインフレは大きな問題です。インフレって物価が上昇する事を言いますが、日本のように経済の成長が難しくなった国では物価は上昇しにくいものです。一般的には経済が成長している所で起こるもので、経済が成長する事により起こる物価上昇はやむを得ないものがあります。

一方で、物価上昇が行き過ぎると国民の生活に支障をきたします。年率で数%程度の物価上昇なら、今年100円で買えたジュースが来年105円になるとか、10万円のテレビが10万5000円になるといった話でまー給料が多少上がるなどで調整できればせいぜい知れています。

ところが、20%の物価上昇などになると結構大問題で、100円のジュースや豚肉は翌年120円、翌々年は144円とあっという間に1.4倍になります。給料も2年間で1.4倍になればいいのですが、給料を払う経営者だってそんなに簡単に給料増やせません。

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と言う訳で、物価上昇はある程度ゆっくり進んでくれないと混乱を招きます。そうなると経済そのものが成長しなくなり、下手すると物価が上がりすぎてお金持ってても意味ないじゃないかなんてお金そのものの信用を失い、年率2億%のハイパーインフレなんて事になります(ジンバブエです)。

そこで、どの国も行き過ぎた物価上昇は大嫌いで、ある程度の範囲に抑える必要が出てきます。では、どの位がいいのって話になるのですが、これが上のように結構難しいんです。日本では、全てのものが5%の物価上昇をきたすなんて現在ほとんどあり得ない話ですが、南アフリカでは普通ですし、東南アジアでも普通です。アメリカはどうか、中国はどうかって話になり各国で妥当な物価上昇率(インフレ率)は違います。

各国ともにおおむね妥当なインフレ率はなんとなくあるものですが、政治的にあまりこれを明示しません。インフレ率は政策金利を決める最も重要なファクターなのですが、金利を上げると経済が冷え雇用問題にもなりますので一般的にあまり歓迎されず、数字を設定してしまう事による恣意的な部分が排除されてしまう事を恐れているためです。

ところが、近年インフレ率を明確に設定しようと言う国が増えてきており、これをインフレターゲットと呼びます。明示的に定められた国が上のリストになります。南アフリカではこのインフレターゲットを3%〜6%と決めていまして、6%を超えるか超えそうになってきたら金利を引き上げて経済の沈静化を促し、逆にこれを下回る状況でしたら、金利引き下げにより経済活性化を図ります。

アメリカと日本は現在のところインフレターゲットを導入していません。両国とも物価は比較的安定しているのが主な理由ではあります。ただ、インフレターゲットを導入すべきだとする考えもあり、特に現在のFRB議長のバーナンキはインフレターゲット導入支持者として知られています。

日本はインフレ問題が出ていない事と既にゼロ金利状態であり、これ以上金利の引き下げが出来ない状況に陥っているのでそもそもインフレターゲットなど必要ないという状況です。

いずれにしても、世界への投資においては、インフレ率をある程度把握して上記の表と比べれば、危険領域に入ってる国や入りそうな国をマークしておいてタイミングを見計らって売るとかすると面白いですよね。

ランケン
posted by CFD at 13:57 | Comment(4) | TrackBack(1) | 投資と経済

2009年01月03日

景気とインフレと金利の関係

CFDで株を取引するにしても、商品を取引するにしても、債券を取引するにしても経済の基本として知っておかないといけない大原則としては景気とインフレと金利の関係があります。

景気って言うのは市場で自然に良くなったり悪くなったりします。インフレも同様です。誰かが景気を直接良くするなんて事はなかなかできません。じゃー、景気のコントロールなんてまったく出来ないのかというとそうでもありません。

景気をコントロールする手段としてもっとも基本的なものが金利です。金利は各国の中央銀行が決めるものなので人為的なものですね。景気は株価や商品価格を決定する大事な要因ですので、景気動向や金利動向は押さえておきたいところですが、そもそもその関係が分かってないといけません。

これらを押さえておかないと、株売り局面か株買いの局面か、それとも商品をやるべきなのかなどの大きな投資戦略なんてなかなか立てられないので、まずは大原則として下の3点ぐらいは知っておきましょう。

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1.基本的に政策金利は低い方が経済は好調となるが、景気が良すぎると物価高になりインフレ懸念が出る

2.中央銀行の第一の役割はインフレのコントロールである。インフレ率が高い場合は金利を引き上げ景気を冷ます

3.景気は政策金利によりコントロールされる。すなわち、景気低迷時は金利を下げる事で景気を刺激し、経済状況を好転させる



です。ただし、最近の先進国は経済が成熟した事もありインフレの抑制自体は非常に大きな問題とまではいっていません(最近は原料高のため若干問題ですが)。そのため、景気が良いか悪いかで金利が決定される傾向の方が強いです。

一方で、南アフリカなどの新興国ではインフレの方が大きな問題で、これを抑制するために政策金利を決める傾向が強くなっています。

ランケン
posted by CFD at 15:30 | Comment(8) | TrackBack(1) | 投資と経済