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2011年12月08日

EFSF格下げならレバレッジ効かず【鷹鳩】

S&Pによる欧州イジメが止まりません。

先日にはユーロ圏15ヵ国をネガティブウォッチにしたことに続いて、その後はAAA格を持つ6ヵ国がのいずれかが格下げされれば、EFSFのAAAの格付けも失う可能性があると指摘しました。

「当社が現在行っているEFSF保証提供国の『AAA』ソブリン格付け見直しで、1国以上の引き下げを決めた場合は、EFSFの長期信用格付けを1または2段階引き下げることがあり得る」だそうです。

現状、AAAを持つ6ヵ国はドイツ、フランス、オランダ、フィンランド、オーストリア、ルクセンブルクです。
このうち、フランスは2段階の引き下げもありうべしとのことなので、最低でも1段階は格下げされると見ておいたほうがいいでしょう。

EFSFはすでに問題欧州諸国救済のため4回起債して資金調達しています。
AAAを持つ6か国の保証があるので、EFSF債の格付けはもちろんAAA。
世界各国がEFSF債を購入しています。もちろん、日本も…。
これがAAAを失うとなると、事情はちょっと異なってきます。
より高い利回りが必要になるのはもちろん、規定でAA格であれば購入できる金額が制限されたり、あるいはまったく購入できなくなる可能性もあります。
EFSFは資金調達コストも高く、調達金額も減額…という事態に陥ります。
EFSFが機能するためのレバレッジ…。要は、他人からお金を引っ張ってきて救済費用に充てる、という計画が崩れてしまうのです。

こんな記事も出てます。

ユーロ圏格下げならEFSF融資能力は危うい(WSJ)

さらにこんな記事も。

欧州中銀当局がユーロ圏分裂を想定、システム保護を優先へ(ロイター)

ユーロ圏の中央銀行当局者によると、中銀当局は金融システムへのショックがユーロ圏分裂につながる事態を想定、そのような場合は域内のシステム保護を優先課題と認識している。

域内のある中銀当局者は、周辺国の銀行システム崩壊がユーロ圏が、現在の形から分裂するきっかけになる可能性があると指摘する



もう当事者の間では、ユーロ分裂もシミュレーションに入っているってことです…。
ありえないことが起こるのが金融市場ですよね…。


さて、大事なECB理事会、首脳会議ですが、何か対応策は出るでしょうか…。



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posted by CFD at 18:15 | Comment(3) | 投資と経済
この記事へのコメント
まったく素人な質問なのですが…
よろしかったら、教えてください。
このリバレッジって何なのですか?
FXの証拠金をイメージしてしまいますぅ^^;
Posted by Y at 2011年12月10日 17:05
例えば、手元のお金は10億ユーロしかないけど債券を発行して90億ユーロ調達します。それで、ギリシャやイタリアを救済するとしますよね。

そうすると、自分のお金の10倍もの資金が使える、レバレッジ10倍ってことです。

企業でも借金して事業をすることも一種のレバレッジを利かせているようなものです。
Posted by 鷹鳩 at 2011年12月11日 00:40
ありがとうございました!
大変勉強になりました。m(_ _)m
でも、信用力でリバレッジかけて信用力の無い国に回してたら、そのうち母体の信用力も低下しそうな…
日本も赤字国債まみれの先送り主義だし、世の中、そんなものなのですかね^^;
これからも頑張ってください!
Posted by Y at 2011年12月11日 21:21
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