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2011年03月03日

MENAちゃんと原油価格【鷹鳩】

いやいや、ここ数ヶ月であっと言う間にMENA(中東と北アフリカの意味)がメジャーになっちゃいましたね。新聞などでも普通に使用されています。

というのもしかたが無いですね、今、マーケットを動かしているのはMENAリスクですから。為替も上へ下へ結構な値動きですよね。

なかでも直接影響を受けているのが原油。とにかくボラティリティが半端なく跳ね上がってます。ちょっと振り返ってみましょう。

MENA地政学リスクが原油価格に影響を及ぼし始めたのはエジプトでのデモからでした。エジプト自体は石油の輸出国ではないので、供給の不安視って理由では無かったんです。石油輸出国ではないんですが、石油の流通の大動脈、『スエズ運河』を有しているからなんです。

スエズ運河って

0303.jpg←相変わらずいい位置にありますね〜(笑) ここを閉鎖されちゃうと、欧州と中東とアジアを結ぶにはアフリカをぐるーっと回ってこなくてはならないのです。 喜望峰ね。



そんなもんだから、原油の生産というよりも流通・運輸に支障が出るのではないか、あるいは大回りする分、輸送コストがかかるという連想で原油価格が高騰したわけです。



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さて、今、一番注目されているのがリビア。カダフィー大佐のところです。リビアはエジプトと違って産油国、しかも石油埋蔵量世界8位、アフリカ1位の主要産油国。生産量は1日120−150万バレルです。現在は外資系石油会社が技術者をほとんど国外退去させているため、産油施設はまったく稼動せず。石油生産はほとんどストップしていると言われています。

この1日120−150万バレルを増産によって穴埋めできるのは…量だけでいえばサウジアラビアなんですが、実はリビアとサウジアラビアでは産出される原油の質が違って、上手く需給の歪みを相殺できない。(リビアは軽質油と呼ばれる硫黄分が少ない質の高いもの、サウジアラビアは重質油で硫黄分の多い、重たい原油)。

同じような軽質油を産出するのはナイジェリア(1日200万バレル)が有力なんですが、こちらも火種を抱えていて。

当然、他国と同様に民衆による暴動が激化する可能性があります。そして、タイミングよく4月に大統領選挙があるのです ((((;゚Д゚))))。もうこうなると、革命意欲が最高潮に高まり…。

ちなみに前回の大統領選の時も石油生産量が半分にまで落ち込んだそうです。

偏った原油生産地域、そこの不安定な政情、政権転覆の機運…。原油価格ってのは恐ろしく不安定なファクターの上に成り立っているものだと改めて思い知らされます。


ちなみに、原油価格で代表的なWTIですが、今回の地政学リスクのセッションでは引き合いに出すのはあんまり適当では無いかもしれません。実際、ブレントやドバイの原油価格が高騰しているのにWTIって緩やかなんです。WTIの現物受渡し地点であるクッシングの現物需給が緩んでいるためです。



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posted by CFD at 21:48 | Comment(0) | 鷹鳩の世界の市場から
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