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2010年02月01日

ユーロ圏の経済政策と投資戦略Part1【ランケン】

前回の記事で、ギリシャ株価指数もFXオンラインで取引できるよってコメントを頂きました。
どうもありがとうございます!
ランケンが見落としていました。

さて、ギリシャ問題はユーロ圏の構造的問題でギリシャだけの問題でもないので、ちょっとここでまとめてみましょうか。
ランケンは今年の世界経済での最も大きなシナリオの1つがヨーロッパの弱小国の行く末だと考えます。
この問題、恐らくなかなか理解しにくいと思いますが、ちょっとお勉強です。

多くの国において、マクロ経済政策の柱は金融政策と財政政策の2つです。
簡単に言うと金融政策は金利を引き上げるか引き下げるか、財政政策は国債を発行して政府支出を増やすかどうか、ぐらいに考えてもいいんじゃないでしょうか。

金融政策って言うのは、金利を上げたり下げたりする事やお金をどれだけ流通させるかなどを通じて景気調整や物価の調整を行う事が最も重要な仕事です。
これは政府ではなく各国の中央銀行が建前上は政治と切り離して行います。
アメリカではバーナンキ中央銀行総裁、日本では白川日銀総裁の役割です。
政治はどうしても選挙を意識し短期的な経済政策をするため、長期的な観点から中央銀行が政府とは別に決定します。そのため、中央銀行総裁の任期は長く取られています。

一方で、財政政策は政府が決めます。
国債の発行をどれだけするか、何にお金を使って景気を浮揚するかなどが主な仕事です。
政府の役割ですから、担当するのは財務省です。
アメリカではガイトナー財務長官、日本では管直人財務大臣が担当しています。

ユーロ圏の諸国は上記2つの内、金融政策を放棄して、通貨はユーロを使っています
自国の独自通貨を持っていない訳で、通貨の切り下げは自国だけではできません。
従って、本当に困ったときに通貨切り下げなどが出来なくなります。(破綻したアイスランドは通貨暴落に悩まされましたが、これすらままならない)

金利の決定も欧州中央銀行(ECB)が行っています。
これにより、ギリシャは自国単独での金利引き下げができない状況です。
金利引き下げなどの金融政策も通貨切り下げも出来ない訳ですから、国の経済政策は財政政策に頼るしかありません。


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昨年のバブル崩壊で景気刺激策としてギリシャも他の国と同様に財政政策により財政の緩和をしてやる必要がありました。
そのため、国債乱発、財政赤字拡大な状況に陥ります。
他に打てる手がないから。
(日本も赤字国債乱発ですし、金利引き下げもこれ以上出来ませんが、まぁ通貨下落が出来るし(困った事に下がらないけど。。。)、国内にそれなりにお金もあるのが救いです。)

国債は借金ですから将来的には返済しなくてはいけません。
ユーロに属しているため、通貨に対する不安は少なく、国債の発行は市場に受け入れられやすい状況ではあり、ファイナンスはしやすい。
ところが、借金がしやすいためにしすぎているのではないかと、市場がこれに対して大きな懸念を示しているのが現在の状況です。
つまり、お金を返してもらえないのではないかとの懸念です。

お金を返すにはどうするかというと、金融政策を持たない以上、財政規律のみですから公共投資はできなくなってきますし、借金を返すために税金は引き上げないといけない状況に陥ります。
これは、更なる景気後退を引き起こし、税収の悪化、またしてもデフォルト懸念と言うぐあいに完全に悪循環です。

では、どこまでの借金なら許されるかと言うと、市場が信用できる所までです。
国債を発行しても市場が買ってくれるのであれば、問題はありません。
ただし、市場が買ってくれなくなるとお金が回らなくなりますので借金返せませんってな事になります。デフォルトです。

ここら辺で今日の部分は終わり。
また、次回〜。

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この記事へのコメント
債券は経済政策に重要でしょうけど、発行限度はありますよね。証券外務員のテキスト見てたら、債券の出題が妙に多い。日本国のポジショントークなんじゃないか、と。個人にも買ってもらわないと回らないんだろうなー。貯蓄から投資、で預金割合が本当に減ったらどうする気なんだろ。

あ、投資でお金回れば経済良くなって税収増える?海外に投資する人の方が多そうだけど、ファンドの売り上げランキング見てるとそうでもないし手数料高いのばかりだからいいのかな。

自国通貨無い国の政策、気になります!特に簡単に他国に移住出来ちゃう欧州だし。次回が楽しみです。
Posted by 眼鏡 at 2010年02月02日 16:52
眼鏡さん

こんばんは。
証券外務員のテキストも読んでるんですか。
スゴイですね。

海外投資の方が完全に面白みが最近はありますね。
自国通貨のない国はどうするんでしょうね。
ギリシャは元々筋の悪い国なんで。。。

デフォルトしないといけない国なのかもしれません。
Posted by ランケン at 2010年02月05日 21:15
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